詐欺の多い金融投資

悪質な業者から何か高額な物を買ってしまった場合、クーリング・オフ期間を利用してお金を返してもらうこともできます。
ところが、そのようなショッピング詐欺とは違い、最も気をつけたいのが金融投資の詐欺です。

投資詐欺の対象となりやすいのは、ある程度経済的にゆとりのある70代から80代のお年寄りです。
「特別にあなただけにご紹介する投資です」「必ず儲かります」などと言って近づいてくる投資詐欺の被害にあった人の数は、2014年1月から2015年12月までの2年間だけでも合計で2,279件にのぼります。
金融庁に投資詐欺被害の相談を持ちかけた人を年齢別に見てみると、65%が60歳以上、70代と80代に限ってみても全体の50%を占めています。
ですから、60歳以上を過ぎたら投資詐欺に注意しなければならないと言っても過言ではないでしょう。

金融投資詐欺手口の詳細

金融投資詐欺では、未公開株や外国通貨に関する事例が多く見受けられます。
未公開株に関しては、「ある企業が近いうちに証券取引所に上場する予定なので、今のうちに株を安く買っておけば値上がり間違いなし」と言って株を売りつけるケースが多くなっています。
外国通貨も同様で、確かな情報源もないのに「ある開発途上国が近々大きなプロジェクトを実現するので、今のうちに通貨をたくさん購入しておけば必ず値上がりする」と言って、価値のない外国通貨を売りつけるというものです。

投資詐欺では、一見別々の業者に見える人たちがグループになって詐欺を働くケースが非常に多く見かけられます。
「○○社から会社案内が届いていたら5万円で買いたい」と言ったような電話がかかってきたら、まず投資詐欺を疑わなければなりません。
翌日になって別の見知らぬ会社から、「○○社から会社案内が届いていませんか。届いていたら10万円で買います」という電話がかかってきたら、間違いありません。

数日後には問題の○○社から実際に会社案内が届き、「会社案内を買い取りたい」と言ってきた相手に電話をかけると、「代わりに社債を買ってもらえませんか?もちろんお金はお払いします。」と持ちかけられます。
社債を買ってしまったら最後です。
「こんなに複数の会社が絡んでいるなら詐欺じゃないのかも」と思わせるのがグループの狙いで、このようにかなり手の込んだ詐欺になっているのです。

うまい話には乗らないこと

投資詐欺では「自分だけが選ばれた」という優越感が利用されることが多いので、くれぐれも注意しなければなりません。
うまい話を見知らぬ人から持ちかけられたら、「なぜ自分を選んだのか」 についてよく考えてみなければなりません。
少しでも不審に思った場合には、直ちに国民生活センターに相談を持ちかけてみましょう。

Tags:
About Author: 悪徳業者対策ラボ.net