絵画商法の手口の詳細

絵画の販売を利用した詐欺商法のことを、絵画商法といいます。
その手口は、イベント会場などで行われる展示会において、絵画を市場価格よりも何倍も高額な値段で消費者に売りつけるというものです。

画商も絵を売ることで利益を得る商売ですから、ある程度の値段をつけるのは当然です。
しかし、消費者側に絵画に関する知識がないことをいいことに、法外な値段で販売するのは詐欺に該当します。
こうした絵画に異常なまでの高額な値段をつけて販売する画商のことを、エウリアンと呼んだりもします。

絵画商法は、基本的に常設の店舗では行われません。
足がつきにくいイベント会場の展示などで行われることが多いので、こうした場所で絵画の購入を考える場合は警戒する必要があります。

また、絵画商法の最大の特徴は、偽物の絵を売るわけではないという点です。
悪質な画商の中には、正規の値段でありながら贋作を売りつけてくる人たちも存在します。
そうした方と比較すると本物を売ってくるだけ幾分かましですが、どちらにしても詐欺なので被害に合わないに越したことはありません。

絵画商法のケース例

絵画商法が流行ったころ、最もターゲットにされていたのがラッセンの絵画です。
海やイルカの美しい絵が人気のラッセンの絵画は日本でも知名度が高かったため、エウリアン達がこぞってラッセンを取り扱っていました。
もちろん、この詐欺商法にラッセン側は全く関与していません。
1部の心無い画商が、ラッセンの市場価値を知らない人に対して高額な値段を吹っかけていたというだけなのです。

特に秋葉原の駅前ではよくこうしたエウリアンが、販売員にきれいな女性を起用し、訪れた男性客を罠にはめ相当な人数の男性客をだましていたというケースが記録に残っています。
ラッセンが某アイドルグループのジャケットを担当したこともあり、その界隈の人たちもターゲットにされた結果、かなりの被害額になってしまったのです。

被害に合わないための対策

絵画商法の被害に合わないためには、事前にお目当ての絵画や作家の市場価値を調べておくことが大切です。
エウリアン達は消費者の知識不足に付け込んで値段を張り上げてくるので、最初から市場価格を熟知していれば、それが詐欺ということを指摘することも可能になるのです。

自分の知識だけでは不安という方は、専門の知識を持っている方に依頼し、一緒に契約に立ち会ってもらうというのも1つの手です。
委託料など少し費用は掛かりますが、法外な値段で絵画を交わされるよりは安く済みますので、こうした方法もあるということを頭に入れておきましょう。
最近はこうした絵画商法は減少傾向にあると言いますが、油断は禁物なので、しっかりと対策を行うようにしましょう。

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